第1話-⑫
授業が終わり、急いで帰る準備をする。
適当に持ち物をかばんに詰め、
とりあえず
そして二つのかばんを持って教室から早足で出る。
「おい!
名前を呼ばれ振り向くと
いつも一緒に帰っているので、迎えに来てくれたようだ。
「どした?どこ行くんだよ」
「ごめん!
俺はふたりにそれだけ告げ保健室へと向かった。
廊下には部活に行く者、家に帰る者、友達と遊び行く者、色んな生徒でごった返す人混みをかき分け慌ただしく向かう。
「…失礼しまーす」
まだ
保健室に入ると先生は居らず、シーンと静まり返っていた。
「……っん、ふっ…」
するとカーテンの掛かっている一番端のベッドから苦しそうな声が聞こえる。
「…
俺はそーっと端のベッドに近づき遠慮がちにカーテンに手をかけ、そっと引いた。
そこには寝ている
「…はっ、」
だが、
何かに魘されているような、苦しそうな呼吸。
「
俺は
「…ん…」
「大丈夫か?
薄らと目を開けた
「…
「魘されてたけど、大丈夫か?」
「…ぁ…うん」
起きたばかりの
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