「後から聞いた話、妹は一部の女子から妬まれて嫌がらせを受けてた。その理由が好きな人が俺の妹を好きだったから らしい」



「………………」



「その理由に俺も親父も拍子抜け…妹は半年もいじめを受けて一時期はちゃんとその子達と分かり合おうと行動をしていた時もあったらしい。でもいじめはエスカレートしていって最後はクラス全員で無視状態」



「………………」



「…妹は何も悪くなかった、弱くもなかった。むしろ立ち向かって強かった。だけど最後は逃げれなくて いなくなるしかなかった」



「…………」



「だからさ、紗雪さんには逃げて欲しい。紗雪さんの世界はきっとその場所だけじゃないよ。逃げれる時に逃げてよ、」




「…………………」




「…逃げるのも強さだと俺はおもう。自分が笑顔でいられない場所に居ることなんてないよ」



「………………」



「…だから、全力で逃げて、笑顔でいれる場所にいて?」



「………………」




「強いも弱いも関係ないから、人は強いとか弱いとかで判断しがちだけどそんなの無視していいから…」




「…………………」



「だから…全力で逃げよう?紗雪さん」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る