そして翌日の放課後。



「慎太郎〜今日カラオケ行こうぜ〜」


「…おう、そうだな」


昨日のつばさが気がかりだった。

友達の後ろを悩みながら歩く。

やっぱり帰ろうと、帰りと反対の電車のホームまで来ていた所だったが友達に声をかけようとした。


すると向かいのホームにつばさの姿を見つけた。

俺は手を振ろうかと右手をあげた瞬間

つばさもこちらに気づいた。



泣いてる…?






"お兄ちゃん ごめんね "








「きゃぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」




その瞬間 女の悲鳴とともに目の前は血に染まった。



「…………………」


俺はその場所から動けなかった。


妹の最後の姿が脳裏にこびりついて、頭から離れなかった。





それがつばさとの最後だった。

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