⑥
「…怖かった」
「…うん」
「本当は…」
「…うん」
「…誰かに甘えた…い」
「…うん」
松村さんはずっと私の背中を心地よいリズムでたたいたくれた。
まるで子どもを落ち着かせるかのように…。
「落ち着いた?」
「…はい、ごめんなさい、本当にありがとうございます」
「もうこんな夜にひとりで歩くの辞めなね」
松村さんのバーは今日は休み、誰もいないバーに松村さんは私を招いたてくれた。
「あと、音楽聴きながらの夜道は尚更危ない」
「…はい、すみません」
コトッ
松村さんは私の目の前にコップを置く。
「ホットミルク好きでしょ?」
「…ぇ、なんで…」
松村さんはクスッと笑って
「まだ思い出せません?俺の事」
「………」
ホットミルク…。
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