「俺、飲みもの買ってくるわー。律何がいい?」


「…お茶」


「はいよー」


そう言って、俺は自販機に飲みものを買いに行く。





『…なぁ、なんで暗い本ばかり読むの』



さっきの広翔ひろとの声が蘇る。



そんなの、決まってるだろ。



ハッピーエンドなんて現実にはないからだ。


俺の人生はずっと暗くて、先なんて何も見えなくてただ暗くて細い道を歩いてる。


だから、安心するんだよ。


本の中だけでも、他人の未来が、人生がバットエンドだと 俺と同じじゃないかって。


ただ安心するんだ。

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