はじめての舞踏会①

【はじめての舞踏会】




【リデルガ】にきてもう三ヶ月が経っていた。

【学園】にも慣れ、御影達のこの世界での地位も翼は理解してきていた。

六花の六人は【リデルガ】を統治する次期後継者なので凄く忙しそう。

あれからヴァンパイアハンターである海偉も陸玖も【リデルガ】に姿を現さず、なんだか平凡な日々が続いていた。海偉が言う居なくなったという人は無事見つかったんだろうか…。



「おっはよー!!!!」


制服に着替えていると翼の部屋の扉が開き真理愛が綺麗なドレスで現れる。


「…おは…よ。」


翼は真理愛のあまりにも可愛い姿に思わず見惚れる。


「…え、ドレス?」


翼が聞くと、真理愛はむうっとほっぺを膨らます。


「今日だよ!!舞踏会!!御影のやろおお、今日って伝えてないのねえええ」



コンコン



部屋の扉がノックされ、使用人さんが入ってくる。


「翼様、おはようございます。御影様より承っておりました、ドレスでございます。」


使用人が抱えるドレスはシーブル。

ふわふわとレースを纏い、きらきらの刺繍がされ凄く綺麗。


「可愛いいい~!!御影のセンスいいじゃん!こんなセンスいいなんて思ってなかった!」


真理愛が興奮気味のいう。


「私共で着替えさせて頂いてもよろしいでしょうか。」


「…は、はい」


大きな全身鏡の前で数人の使用人が着替えさせてくれる。


「準備から大分時間空いちゃったもんね~、今日なんだ舞踏会」


真理愛が翼のベットに座り足をぶらぶらしながらいう。

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