あくる日の準備④

いつも通りの昼下がりいつも通りの六花専用室。


「翼ちゃんのドレスどうしようか~」


「ドレス?」


「あ~ドレス」


愁がポツリと呟く。


「いや、なんであんたが反応すんのよ。私は翼ちゃんに聞いてるの~!」


「ドレスって舞踏会の?」


壱夜がお菓子を食べながらいう。


「そう!いつ買いに行こうか~」


「皆ドレスなの?」


「そうだよ!とびっきりおしゃれするんだよ!」


「毎年女子の気合いの入り方は別格だもんな~」


「そう…なんだ、真理愛ちゃんはもう決まってるの?」


「うん!もう決めた!」


「そっか…」


-ドレス…どうしよう。この辺りのお店も知らないし…


「いつ行く?私はいつでも大丈夫なんだけど…」


真理愛の言葉にきょっとんってしてると…。


「…え?どうしたの?」


「…一緒に買いに行ってくれるの?」


翼の言葉にその場にいた全員がきょっとんっとした顔で翼の方を見る。


「「「………」」」


その瞬間凄い勢いで真理愛は翼の肩をガシッと掴む。

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