あくる日の準備①
最近なんだか騒がしい。
【学園】内がいつもと違う。
真理愛と【学園】内の廊下を進んでは生徒たちが校内を装飾する姿を眺める。ここ一週間はずっとこんな感じ。豪華な装飾で校内が彩られていく。
「もうすぐ、舞踏会だからね~」
「…舞踏会?」
「年に一回、仮面を付けて踊ったり豪華な食事を食べたり、それはもう楽しい一日なのっ!」
「………」
「吸血種はね、家柄で階級が決まってて社会階級がはっきりしてるでしょ。だから舞踏会の日だけは身分を隠して平等に楽しみましょうって日!」
真理愛は翼の手をそっと取り手を繋ぐ。
「だから、一緒に楽しもうね」
真理愛は笑う、無邪気な可愛らしい笑顔で。
「ってことで楽しむにはまず準備ね!さあ、レッツゴー!!!」
「…ぇ、ちょっ、真理愛ちゃ…」
手を引かれ走りだす。向かったのは教室。
いつもの教室とは違って、教室中に装飾をしてみんな楽しそう。
「真理愛ちゃん、翼さん!」
教室には待ってましたといわんばかりにかぐなが待っていた。
「私たちは天井の装飾係です!はい、翼さんこれ持って!」
「天井…?」
翼は天井を見る。この【学園】の天井は凄く高い、【リアゾン】での建物よりそれはもう高い。掌にあるガラス造りのランプ、これをどこにどう装飾するというのだろう。
「じゃあ、かぐや行っくよー!!」
隣の真理愛がそのランプを天井に向かって投げる。
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