2 洞窟の冒険
「……やっぱり、これ、
本物だ。正真正銘の帝国金貨だ。あの後、部屋でゆっくり“金貨”を調べてみて、それが分かった。だけど、ラルナは興味無さそう。“金貨”の文字を読むどころか、こっちを見てもくれない。隣に腰掛け、生欠伸、足を揺らしてベッドをきしませる。
「紋章? 刻印? 皇帝? そんな物なくたって、金は金、鉛は鉛だろ?」
またあなたはそんなこと言う。
「分かってないな。紋章があるって事は、ただの金貨じゃないって事なんだよ」
「“タダ”じゃないね、分かってるよ。依頼の前金でしょ」
「ダジャレじゃないよ。
金貨にだって色々あるんだ。金貨に価値があるのは、つまりその原料である金に価値があるからで、だから、金貨の価値はそれ自体に含まれている金の量によって変わる。額面なんて飾りみたいな物だ。ピカピカ綺麗なら価値があるなんてのは大間違い。例えば、300年前にアーラーンが発行したサブール金貨はソベンヌ銀貨20枚と等価のはずだったけれど、実際には5枚とだって交換出来なかったらしい。私達が日常的に使っているダーナル銀貨だって、今はフォニー銅貨120枚と同じくらいの価値で落ち着いているけれど、昔は80枚だったし、もっと昔は150枚だった事もある。つまり、あなたの首に懸かってる100億ダーナルの賞金も時代と情勢によっては、銅貨8000億枚だったり、1兆5000億枚だったりするってこと。
とはいえ、ラルナにそんなこと言っても分かるわけない。ラルナはベッドに寝っ転がって、もう半分目を瞑ってる。しょうがない。その日暮らしの庶民には銀貨さえ縁遠い。金貨なんてもっとだ。
この銀貨は銅貨何枚分? なんて価値観は金持ちの物だ。コインを蓄財の対象と考える人間の物だ。庶民の価値観は違う。この銀貨はパン何個分? 今日の食事、今日の寝床。それを購えるかどうかが問題だ。地平の彼方の銀行が決める交換比率なんて問題にならない。今目の前にいる商店主が何個のパンと換えてくれるのかが問題だ。
だから、これはラルナにとってはただの金貨でしかない。小さくて、薄っぺらで、汚れた金貨。きっとこの町の商店主はこれをユリオン金貨の半分程度に見るだろう。ダーナル銀貨5枚。まあそんな所で、ラルナの理解もそれと近しい。それだって、私達が一月は暮らせる程度の大金なんだけれど、この金貨の本当の価値はそんな物じゃない。
旧帝国中興の時代、コンスタン7世のアヌルア金貨。――この肖像が理解出来れば、この金貨の価値は何倍にも跳ね上がる。史上最も高純度な金貨。小さくても薄っぺらでも、この中に含まれる金の量は今のユリオン金貨なんかとは比べ物にならない。
アムアルトの銀行はこの金貨に幾らの値を付けるだろう? 20ダーナル? いや、もっとだ。30ダーナル、ひょっとしたら50ダーナルくらいになるかもしれない。アヌルア金貨は信用が違う。何より歴史が違うから。単なる金の品位だけじゃなく、その歴史的価値を評価する好事家達は多いだろう。
これ一枚で、こんな指の先ほどにちっぽけなコイン一枚が、銀貨50枚。ラルナの浪費癖を差し引いたって、半年は遊んで暮らせる大金だ。
この金貨はただの金貨じゃない。それを理解しているのは私だけ。金貨に浮き彫りにされた古い文字を、古い肖像を理解出来る者だけ。この金貨を見つけたエドにも、仲介人のおばさんにも理解出来ない。言って聞かせたって分からない。今のラルナと同じだ。
疑念が膨らむ。恐ろしくなる。こんな大金を持っていること、こんな大金を貰ってしまったこと、くれた相手は多分それを理解していないこと、これからもっとこんな大金が手に入るかもしれないってこと。――それだけじゃない。
「……この“金貨”は1500年前の物なんだよ。エドはどこでどうやって手に入れたんだ?」
不安とも昂揚とも付かない感情が胸を騒がせた。明日、私達は、そこに行く。エドがこの“金貨”を見つけた場所、“お宝”が隠された場所。一体、そこは……。
「これが1500年前の金貨ねえ……」
寝転がったラルナが退屈そうな声を上げた。ラルナは指先で摘まみ上げた何かをつまらなそうに見つめている。あっ。と気付いた。いつの間にか私の掌から“金貨”が無くなっている。まるで魔法だ。すごい軽業。
ぴんっとラルナが“金貨”を弾いてきた。慌てて両手で受け止めれば、ラルナがベッドを揺らして起き上がった。
「お酒? 明日は冒険なんだよ。早く寝て明日に備えて……」
「冒険ね。……そんな物は死んだよ、お姫さま。どっかの勇者が魔王と一緒に殺しちゃった」
ラルナは甘いような苦いような微妙な顔でそんなことを呟くと、ブーツを履き始める。
「早く帰ってきてね」。「心配だよ」。つい、そんな言葉が言いたくなったけれど、あなたを縛りたくはないから、私は黙って銅貨を幾らか握らせてあげる。
「ありがとう」
あなたのそんな笑顔だけで、私はなんだか幸せになって。だけど、それはたぶん良くないことで、でも、それが本当に悪いことなのかが私には分からなくって……。お酒やギャンブルは本当に悪いのかな。私に都合が悪いだけ? ラルナが笑ってくれるなら、それで良いんじゃないのかな。たくさん辛い思いをしたラルナが、いつも皮肉に薄笑う事しかしないラルナが、本当に嬉しそうに笑ってくれるなら……。そんな気持ちが渦巻いて、だからいつも、私はあなたの笑顔に流される。
「気をつけてね。飲み過ぎないで。また道端で寝ないでね。風邪引くし、危ないよ」
「あーうん。分かってる」
分かってないよね。分かってる。生返事のあなたを送り出すと、部屋は急に真冬のように寒くなった気がした。一人、また狭いのに広いベッドに寝っ転がって、私は一人溜息。枕元の蝋燭を消すと、目を瞑った。どこかで野犬が吠えて、喧嘩の声がした。私はしばらく瞼の裏をじっと見つめていた。
翌朝。私達は街角で二人エドを待っていた。エドは中々やって来ない。
「ふわあ」。大口開けて、ラルナがまたあくびをした。
昨日は一応、少しは寝たみたい。いつ帰ってきたのか知らないけど、朝起きて下の酒場に降りていくと、テーブルの隅であなたは突っ伏して眠ってた。
「んー」
今度はんっと体を伸ばしながら、また大あくび。はしたないな。そんなラルナを見ていたら、私もあくびが出そうになった。慌てて、口を抑えて、顔を隠す。
昨日はよく眠れなかった。ラルナのこと、エドのこと、そしてあの“金貨”のこと。いろいろな心配とそして昂揚が渦巻いて、ぜんぜん目を瞑っていられなかった。寝返りを繰り返して、一人気持ち悪い笑みを浮かべたりして、そんなこんなで気付いたら朝になってた。今も心がざわざわする。楽しみと心配、ラルナがいるから、大丈夫だとは思うけど……。
「ふわあ」
私の気持ちなんか知らないで、ラルナはまた大あくび。いつも通りの酒浸りに睡眠不足。服装もいつもと一緒。白のシャツにミニスカート、そして薄汚れたロングブーツ。もちろん、鎧なんて着てない、持ってない。それどころか剣さえない。私も同じような物で、女物の白いブラウスに藍色のスカート。ラルナと違ってミニスカートにする勇気はまだないから、膝より少し高いくらいの丈で、その先も殆ど長いブーツに隠してる。だから、膝がちょっと見えるだけ。袖も殆ど捲ってない、ほんのちょっと手首が見えるくらい。
派手でだらしない服装はゴロツキの証、冒険者なら脱がなくちゃ。ラルナはそう言うし、お城で窮屈なドレスを着ていた頃の私はあられもないラルナの服装に憧れもしたわけだけれど、いざ自分が着てみるとなるとなんか違う。見るのと着るのは違うというか、ラルナと同じ格好をしたって、ラルナとはなんか違うっていうか……。……ラルナまた胸開けてる。もう、だらしないな……。
「おっ……」
ラルナが琥珀色の瞳を開いた。視線の向こうから、パタパタと男の子が走ってくる。エドだ。粗末な白いシャツに茶色のズボン、赤い布のベルトを巻いて、そこに短剣を差している。
「……わ、悪ぃ。遅くなった」
エドは膝に手を突いてぜえぜえと苦しそうだ。一生懸命走ってきたんだろう。
「寝坊でもした?」
「んなわけねえだろ! ちょっと色々あったんだよ」
私の問いを乱暴に撥ね付けると、エドは一人どんどん歩き始める。
「さあ、急ごうぜ」
「大丈夫? 休憩してからでも……」
「良いから! 行くぜっ!」
エドははしっこい目をキョロキョロ動かしながらずんずん歩いて行く。
「どうしたんだろう?」
横を歩くラルナは気にする風もない。
「さあね。痴話喧嘩じゃない? 出掛けに嫁さんに怒られたのさ」
「バカ。おっさんじゃないんだから。そんなわけないでしょ!」
頭の後ろで手を組んで、ぐるりと首を回すと、「ふわあ」、ラルナはまた大あくび。
「いや、意外とどうしてモテそうだ」
「え?」
にやっと微笑んだかと思えば、次の瞬間、ぐにゃりと緩んだあなたの顔が私の肩に突っ込んでくる。
「ユーリー! つかれた、おんぶー!」
「ちょっと! 邪魔っ! 重いっ!」
のし掛ってくるラルナに思い切り肘鉄を食らわせれば、「ぐふっ!」大袈裟に仰け反って蹌踉めく。
「おいっ! 早くしろよ!」
エドはもう大分先に行っていて、呆れた様子で叫んでる。
「もう何やってるの! 行くよ! ラルナっ! 仕事なんだから!」
「えー!? おんぶー!」
はぁ……。もう大丈夫なのかなこれ……。
そんなこんなで私達は街から大分歩いて、山の方にやって来た。名前も行き先も分からないけれど、ちゃんと名のあるそれなりの道なのは違いない。ちらほら、擦れ違い、追い越していく往来もある。
近くで響く小川のせせらぎを聞きながら坂道をしばらく行くと、いつの間にか辺りにはすっかり木々が茂って、道は森の中に包まれた。
だいぶ急になってきた山道をエドはずんずんと上っていく。情けないけれど、ちょっと私は辛くなってきた。城を出て、1ヶ月と少し。あちこち旅を続けてきたけれど、やっぱりまだまだ私は体力不足。ちょっと反省。
「はい」
不意に後ろから手が伸びてきて、振り向けばラルナが水筒を突き出していた。歩きながら、山羊の皮で出来た水筒を受け取って、栓を抜いて、ちょっと上を向いて口を開ける。ぎゅっと袋を押し込めば、中から水が噴き出した。細い水の柱を私は口で受け止める。はしたない気がして未だにちょっと恥ずかしいけれど、口を付けると水が腐るらしい。お酒ならそんなに気にしなくてもいいらしいけど。私はまだ慣れなくて、また口の周りを濡らしてしまった。服の袖で口を拭う。そんな仕草もちょっと恥ずかしい。
「ありがと」
どうしてだろう。あなたの前だからかな。ちょっと照れくさい感じを覚えながら後ろを歩くラルナに水筒を返せば、ラルナはそれを私のカバンに戻した。……そうだよね。ラルナが荷物なんて持つわけないんだから、これがラルナの水筒であるはずがない。ラルナはふわあ空手を頭上に放り出して、大きくあくびをした。
そんなこんなで、しばらく山道を歩くと、前を歩くエドが不意に道を逸れて森の中にふらと消えた。
「ちょっと……! どこ行くの?」
エドは黙ってちらと見返っただけで、下り坂をどんどん下りていく。
「ふーん」
何が面白いのか、琥珀色の瞳を周囲に向けると、ラルナはふらりと私の前に出た。そのままふらふらと下っていく。
「ちょ、ちょっと待って!」
私は慌てて付いていく。
森の中は薄暗い。おまけに下り坂で足元も悪い。なのに二人はどんどん下っていく。私は付いていくのがやっとだ。
どうにかこうにか坂を下りきると、不意に森が開けた。左右に目を振れば、うっすらと木々の隙間に白い土の筋が一本続いていた。
「道だ……」
「古い道だ。上の道が出来て使われなくなったんだろうね」
ラルナは琥珀色の瞳を細める。
「ラルナ?」
「いや……」
ラルナは曖昧な笑みに私の疑問を誤魔化した。
「おい、行くぞ!」
エドが向こうで手を振って催促している。
「行こうか」
ちらと背後を見返って、ラルナはとんと私の背を押した。
「ここだ。ここで拾ったんだ」
エドがそう指したのは。白い山肌に空いた小さな洞窟だった。
「洞窟……。ここに“金貨”が?」
緊張を覚えながら、私は聞いた。エドは小さく頷く。
「ああ。入り口に落ちてた」
つまり、この洞窟の奥に、金貨の山が――。それだけじゃない。他にも旧帝国の財宝がたくさんあるかも……!
「灯がいるな……」
私は周囲を見回す。何か松明に出来るような手頃な木はないかな。適当な倒木を見つけて、そこから枝を取った。そしたら、エドの高い声が飛んできた。
「おい、そんな生木どうすんだ」
「えっ」
「シラカバを使えばいいじゃねえか」
「えっ?」
「シラカバだよ。知らねえのか?」
「名前は、知ってた」
あー、これがシラカバかー。私は名前の通り白い木を見上げて頷く。枝が落ちてないかなと思って、木の下を探してると、「何やってんだ?」エドが怪訝な顔をしながら白い樹皮をナイフで剥いでいた。
「えっ、それどうするの?」
「はぁ?」
エドは変な顔をしながら、剥がした樹皮をぐるぐると木の棒に巻き付けると細い樹皮を使って縛った。カバンから火打ち石と途切れた楕円をした火打ち金を取り出して、一度石を切るように叩けば、ボッとすごい勢いで棒の先端が燃え始める。
「えっ、えっ」
「ほらよ」
驚いてる私にエドが棒を突き出してくる。
「うわ、すごい。松明みたい」
「松明だろ。……あんた大丈夫か?」
松明を手にラルナを探す。ラルナはニコニコ笑顔で私を見てた。
「ラルナ、松明だって! 松明だよ!」
「そうだね。松明だね。燃えてるね」
ラルナがニコッと微笑んでくれるから、私も嬉しい。
「すごい、冒険みたい。冒険者みたい」
念願の冒険感に一人で喜んでると、エドが不安げな目をこっちに向けていた。
「冒険者なんだよな……?」
「大丈夫、冒険者だよ。……心意気はね」
そんな事を言いながら、ラルナは私の手から松明を取り上げて、洞窟の入り口に足を向ける。
「あっ、待ってよ! ずるいラルナ!」
財宝の眠る洞窟。こういうのを楽しみにしてたんだ。なのに、先に一人で行っちゃうなんてずるい。私は慌てて後を追う。ラルナは呆れたような笑顔で待っててくれた。
「……財宝なんてあるかなぁ」
「え?」
意外な言葉に驚いて顔を確かめれば、もうラルナの横顔は洞窟の陰の中に消えている。
松明が洞窟を照らし出す。陰から白い岩肌がぼうっと浮かび上がり、私は「わあ」とそれを見つめて、それからすぐに「あれ……?」。
「なんか……。狭くない?」
洞窟は、狭い。天井も低いし、奥も狭い。松明一つで十分に照らせてしまうくらいの広さしかない。洞窟ってより、ただの穴だ。狭い入り口よりも中は更に狭くて、ラルナの隣に並ぶ事も出来ない。
後ろからエドがもう一本松明を持って入ってきた。それだけで洞窟はもういっぱいになっちゃう。ラルナ、私、エド。三人が縦一列に並んで一応入れる。洞窟にはそれくらいの広さしかない。
「……ほんとにここで“金貨”を見つけたの?」
「ああ! ほんとだ! ここで拾ったんだ!」
エドは大きく頷く。だけど……。
「こんな狭い洞窟に財宝がねぇ……。そりゃ胸が躍る話だ」
ラルナが私の疑問と同じ事を口にした。ただし、酷くバカにした薄笑いで。
松明の薄明かりでもはっきり分かるくらいエドがその顔をむっとさせた。
「こんな洞窟に一枚だけ金貨が転がってるわけねえだろ! もっとたくさん、ここにあるんだよ! 昔誰かが隠したんだ! その証拠に……!」
「その証拠に――?」
じろり、琥珀色の瞳に睨まれて、エドはびくっと顔を強張らせた。「そ、その証拠に……。ほ、ほら、それっ!」。右手の松明が右奥の岩を指す。
「そこに何か暗号が書いてあるだろ!?」
「暗号?」
私は岩に顔を寄せる。岩には何かで引っ掻いたような痕が幾つもあった。確かに人為的に付けられた物に違いない。
「本当だ……」頷く私。一方ラルナは「落書きかなんかだろ?」鼻で笑う。
エドは鼻の穴を膨らませて怒った。
「違えよ! この洞窟はただの洞窟じゃねえんだ! ほら、そこの窪み見てみろ」
「窪み?」
エドの指の先には綺麗な窪みが空いていた。真ん丸で、丁度半球がすっぽり入りそうな、そんな窪みだ。
「こんなの自然じゃあり得ないだろ。それにほら!」
エドは洞窟の外に飛び出すと、そこにあった黒い岩を指差した。腰掛けるにはちょっと小さい。土台は円状で先は尖って歪な三角錐をしている。
「その洞窟から、この黒い岩まで一直線上にあるんだ。おまけにな……。三週間前のルペタルナの日の夜。俺ははっきり見たんだ。この洞窟と岩の一直線上に、オオカミ座のアルクマートが輝くのを!」
ルペタルナの日。それは2月の中旬に行われるお祭りだ。教会の聖人ルペタルナを記念し、祈りを捧げる日。だけれど、その起源は教会より古い。古代、教会以前の異教において、春分の一ヶ月前に当たるこの日は新しい年の始まりに備えて古い年を精算し身を清める日だった。讃えられたのは聖人ルペタルナではなく、古い異教の神マルトカリア、そして、マルトカリアはオオカミの女神――。
「それにな。この辺りには昔からこんな歌があるんだ――」
エドが歌い始める。吟遊詩人が歌うような古い詩歌。
歌が進むにつれて、ちっぽけな洞窟が、急におどろおどろしい魔力を持って、私の目に迫ってくる。岩に刻まれた暗号、そして、壁の不自然な窪み、星座の示すメッセージ、古の詩歌との不可思議な符号――。
「この洞窟に旧帝国の財宝が――?」
背筋の奥が震えた気がした。思わず触れた手の甲はびっしりと粟立っていた。
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