全裸死体

全裸死体

これは実際に体験した実話である。

某メーカーでライター見習いで働いていた頃、堀切菖蒲園の近くのアパートに住み、夜、少しでも食費を浮かそうと近所のスーパーに閉店間際のお惣菜の値引き品を買いに行った帰り、家の近くの路上に全裸のおっさんが倒れていた。パッと見た状況から、近くのビルから飛び降りたらしくて、そのとき俺は近所への買い物だったので携帯を持っておらず、そのまま無視することができず、たまたま近くを通りかかった若いサラリーマンに声を掛けて、代わりに警察に連絡してもらいました。

しばらくして、自転車で警官が到着して、誰が通報したのか聞かれ、第一発見者は誰と聞かれ、電話したサラリーマンが自分が通報したと。するとその警官が「救急車は？」と言い、最初に警察に通報した時に警察の指示で、救急への連絡は待つように言われて、その若いサラリーマンは指示に従ったのですが、警察官は、なんで呼ばないんだって顔をして、第一発見者の俺の名前と連絡先を事細かく聞いて、後日詳しい話を聞きに行くかもと言われて、開放されましたが、後日、警察が何かを聞きに来ることはなく、そのおっさんがどうして全裸で倒れていたのか、今だに知りません。ただ、倒れたアスファルトの路面に広がる血がアスファルトのほこりと混じって、あまり奇麗じゃなかったのはハッキリ覚えています。