第30話
私達は、その後食事をした。
葛馬さんは、昨日より優しく接してくれていた。
今までも優しかったが、なんというか今までの葛馬さんの優しいは、
誰にでも優しいのほうがあっている気がする。
でも、今渡しの目の前で嬉しそうに喋ってくれている葛馬さんの優しいは、
誰かに親切にするというわけではなく、私だけに、私のために優しくしてくれているのだと思った。
そんな感じで、嬉しさという気持ちを抱きながら紅茶を飲んでいるときだった。
「琴葉。一つ提案があるんだがいいか?」
「?はい。何でしょうか?」
「俺のことを”葛馬さん”じゃなくて、”葛馬”って、読んでくれないか?」
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