第16話
カバンにある程度のものを入れて、玄関へと歩き出す。
玄関へは、そう遠くない。
階段を降りてすぐだから。
玄関に予めおいてあった靴に足を入れる。
その後、家の方を向いて”「行ってきます」”と
独り言を言う。
母さんは、ずっと外で葛馬さんと離していたみたいで
そこには、母さんと葛馬さんが居た。
「あら、琴葉遅いじゃないのよ!
では、琴葉のことをお願いします」
「はい。無事に家まで送ります」
じゃあ行きましょうか、と後に付け加えた葛馬さん。
私は、葛馬さんの黒いフォレスターに乗り込む。
今日の葛馬さんは、いつものようなオールバックではなく崩していた。
服は黒いズボンに白いTシャツ、上には、ネイビーの半袖のシャツを着ていた。
心の中で私は、良かったと安堵する。
なぜなら、葛馬さんがもっとしっかりした格好をしてきたらと心配していたからだ。
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