第14話

今日が土曜日で良かった。


だって、こんなひどい顔していけないし、


寝不足で仕事にだって集中できないだろうし。


本当に今日が休日で良かった。




洗面台の鏡の中自分の顔を見てそんなことを思っていたときだった。


突然、横においていた携帯がなりだした。


少しビクッとして、携帯の画面を確認する。


そこには、”葛馬さん”と表示されていた。



急に同士のどうしたのだろうか?


とりあえず出ないと失礼だ。


そう思って、電話に出る。



「もしもし、津島です。この後少し時間ありますか?」



電話に出ると葛馬さんのハスキー気味な低音ボイスが聞こえてきた。


耳が赤くなるのを自分でも感じ取れた。



「はい。別の予定はないですけど‥‥‥」



「9:30に迎えに行きます。では、後ほど」



葛馬さんは、そう言って電話を切った。


何故かその時の私の心臓はドキドキと言っていた。


きっと、葛馬さんが貸阿木先輩に似すぎているから。

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