第12話
恐らく、やっと一人娘が前に進み始めたことからだろう
この世で一番と言っていいのかわからないが
満面の笑みを浮かべていた。
「琴葉、決まったのか⁉」
「はい。でも、まだ確実に結婚とはなっておりません」
「ああ、それはいい。ただ、父さんも母さんもお前の将来が心配だったんだ。でも、婚約おめでとう」
「今夜は、宴だな。母さん、美味しい飯をたくさん作ってくれ!」
私は、途端に騒ぎ出す父を見て、幸せを感じた。
私はきっと恵まれているのだろう。
こんなふうに心の底から喜んでくれて、私のことを第一に考えてくれる親なのだ。
漫画とかでは、子供に冷たい親とか、
まるで自分の子供を捨て駒のように使ったりする親の情景をよく見る。
けれど、うちの親は違う。
それをしれただけで、心がホッとした。
その後は、大変だった。
父さんは、お酒を飲みまくるし
母さんは、父さんとの出会いについて延々と話していた。
呆れるところもあるが、それでもこの親で良かったと思う。
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