第35話

「腕、はなしてください」


「絶対に嫌だ」


「はぁ、何度も言いますけど!私は、あなたを殺すためにここに居るんです!」


「‥‥‥‥‥‥‥灑華」


「なんですかさっきから――」



気づいたら私の唇には、少し柔らかくて生暖かい唇が触れていた。


一体何が起きたのだろうか。。。

私と鬼塚は、敵同士。

ましてや私は殺そうとしている。


こんな事があってはならないならないのに‥‥‥

なぜだろうか、拒めない。



「悪かった」


その言葉を聞いた途端、涙が溢れ出した。



「えっ‥‥‥、灑華!そんなに,,,,,俺を殺したいのか?」

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