第2話

「姉貴、また後悔してんの?」


こいつは、義弟おとうと漣虎汰朗さざなみこたろうだ。

雅紀の実の息子だ。

一方私は、雅紀の義理の娘となっている。

今は、漣灑華さざなみれいかと名乗っている。


「後悔してるけど悪い?」


「いや、別にいいんだけどさ。ただ、そんな後悔ばっかしてると、この仕事するのも嫌になるんじゃないかって,,,,姉貴には、やめてほしくないし,,,,」


今、普通の姉なら、嬉しいかもしれないけれど,,,

虎汰朗こたろうが重度のシスコンだと知っていると、

なぜか、嬉しいという気持ちよりも、

気持ち悪いという思いのほうが勝ってしまう。

だから、つい冷たくアッたてしまう。


「キッショ、ほっといてくんない?」


「辞めるかなんて、私の勝手なんだけど」


「うん♡ごめん、姉貴♡」


またやってしまった。

虎汰朗こたろうは、重度のシスコン×ドMなのだ。

だから、強く当たったり、冷たくすると

落ち込むというよりは、嬉しがる。


まぁ、そんな事言いとして、

また今日も一人殺してしまったのだ。

殺したくないと思っても、

殺し屋の私の本能ほんのうに灯がついてしまう。


私は、殺した後必ず考える。

今までで何人殺したのだろうかとか、歴代の標的ターゲットの顔ってどんな顔だっけとか、

小一時間こいちじかん考えてしまう。


私は、一旦考えるのをやめて、

迎えの車に乗った。

黒くて、磨きつくされた。

セダンの車だ。


車に乗り込んで、窓の外をボーッと見ているうちに

本部いえについた。


ついた途端、私は雅紀に顔を見せる前に

自分お部屋に行く。

きっとひどい顔をシているだろうから

雅紀に見苦しい顔を見せまいと自分をいつもどおりにする。

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