第30話逃げ出したい者Ⅱ

「記憶を消してもらい次の生に逝きたいと想います。」と任斗は言った。すると奏は「貴方の選択を受け入れる前に少し貴方の過去を話してくれない?選択を否定するわけじゃないけど、話したくないならそれでも良いけどね。」と言うと「私の過去は詰まらないですよ。それでも良ければ話しますよ。」と言うので俺と奏は話してくれと言うと任斗は語り始めた。


「私の過去は酷いものでした。私は普通のセールスマンでした。私は皆様により暮らしを豊かにしてもらうそんな仕事をする為に私はある会社に入りました。私の会社は金を売るそんな会社でした。今思うとあの会社に入ったと後悔してます。あの会社は歳をとった老人に金を買わしてその金を会社で持ち運用し、代わりに家って貰ったその10%渡していました。でもあの会社は金買っていなかったです。会社の代表が警察に見つかり取調べをと見つかった時にその情報を知ってたのか私には分かりませんが代表は何者かに殺されたんです。この事件から会社のことが段々と明るみに成ってきたんです。会社の崩落は一瞬でした。会社のことが世間に公になり私は詐欺に加担したと疑いはされましたけど私のような下っ端はそんな話を聞かされていないと幹部の一人の発言により私は免れました。それでも皆様を騙したことは私にとってそれは人生で一番の出来事でした。会社を抜けて新しい会社に勤めても中々仕事に励めずにいたんです。その時病院に行きました。私は不眠症と鬱と判断されました。それからは睡眠薬や胃薬を飲んで仕事に向かう日々が続きました。そんなある私は倒れました。

私はもう薬がないと生きていけないそんな体になってしまったんです。私は薬物中毒になり、幻覚を見ては薬を飲みその繰り返しで唯一の友人が私に別れる際にこう言ったんです。「最後は人間らしく逝けよ」とその言葉に私はこのままではいけないとそう思いました。でも薬を止められない私はこのままでは亡き両親に見せる顔がないと思い私はこの手で自分を刺しました。刺した時これで楽になれる自分は最後に廃人としてではなく人間として死ねるやっとこの日々から逃げれると思い、刺したナイフを抜き私は倒れました。」


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