第25話 それぞれの想いⅡ

月歌のお墓に行くと一人の少年に出逢った。私が一人の少年話しかけると「君は何故娘のお墓を綺麗にしているのだい?」と私が聞くと少年が口を開いて「これは償いなんです。月歌を救えなかった自分に唯一出来ることがこのくらいだと思って毎月月歌のお墓を綺麗にしているんです。」とその少年が言った。「君は月歌とどんな関係だったんだい?」と私が聞くと「月歌の幼馴染みなんです。この関係が終るのが怖くて進めない俺を月歌は受けとめてくれてずっと傍に居てくれたんです。あの日が来るまでは。」と少年が言うと「なるほど、月歌の傍に居てくれたのか。少年名前は?」と私が聞くと「俺は恵一です。」と名乗ると「良い名前じゃないか。」とが言った。


「月歌のお父さんは何故今日お墓参りに来たんですか?」と俺が聞くと月歌のお父さんは「償える事はないのか、私なりに考えてみてね。私はずっと仕事ばっかしていて娘と関わることをしなかった。恵一君からしたら何を今更親ヅラかと思われるけど実際その通りでね、だから私が娘の為に最後に出来ることをしたくてね。その決意とやることが決まったから娘に報告をと思ってここに来たんだ。」と言った。

「私はこれでも教師でね、綺麗事みたいになるけど事故のない世界に私はしたいんだよ。だから私はそれぞれの学校に講演して私達のように苦しむ人が減るようにしたいんだよ。」と言うので「それ、俺にも手伝わせてください。」と俺が言うと「恵一君にはこれからの未来がある。私の為にそこまですることはないよ。」と月歌のお父さんが言うので「それでも、もう護ってもらうのは嫌なんです。だから俺も前に進みたいんです。だからお願いします。」と言うとその想いが届いたのか「覚悟があるなら良い」と言ってもらいそれからは二人で各学校に講演しに行き、"命の大切さの"授業を俺と月歌のお父さんで講演をする日々が続いた。


それからのこく月日が流れて二十年後………………………


「今日で最後の講演ですか。時の流れは速いですね。」と言うと「そうだね。ここ月歌が過ごしたこの学校で最後だ。恵一君今まで私の我儘に付き合ってくれてありがとう。これからは君自身のやりたいことをやるのだぞ」と言いながら歩き始めた。講演会場に着きこれで最後かと想いながら講演を始めた。


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