第24話それぞれの想い

朝陽が今日も俺を起こす。あの日以来俺は朝を迎えることを拒むようになった。もう疲れたんだ。想うことが言えないそんな日々の狭間で。それでもあの日々を否定したくないから今日も歩く。


あの日月歌が去って以来俺の中には一つの穴が空いたようだった。まるでドーナッツのようにその何かはずっと埋まらない日々が続いた。 今日は月歌の葬式だったみたいだ。俺はずっと部屋の中で泣いていた。葬式よと親父が教えてくれた。でも月歌を護れなかった俺が葬式に参加するのは駄目だとそう思った。足が動かない、動いてくれない月歌の居ない日々が怖くてまだ歩き出せなかった。


私は教師をしていた。そんなある日一つの電話が掛かってきた。電話に出ると妻の声が震えていて「月歌が……」と言い私は「何があったんだい?」と私が不安そうに聞くと「とりあえず病院に行って頂戴」と妻に言われたので私は部活を抜けて病院に急いで行った。

私が病院に駆け込んだ時にはもう娘の月歌は処置中と看護師さんに言われて、私はただただ処置が終わるのを待った。今あの時間を思うと一時間も無かったのにその時間は人生の中で一番長く感じた。 処置が終わり医師が私のところに来た。そうすると医師が「処置が終わりました。全力は尽くしましたが事故に遭った時点で即死でした。」と医師に説明を受けた。それから私はもうこの世には居ない、もう二度と逢えない月歌の姿を見て私は泣き崩れた。それからのこと衝撃すぎてその後の整理やらの色んなことの記憶が無くなるほどだった。

娘の月歌が亡くなってから私は月に一度月歌の眠るお墓に行き、その度に月歌に謝るそんな日々が続いた。私はある日この事故をもう二度と繰り返さない為に私は中学や高校に行き月歌のことを想いながら講演をしようと思ったのでそれを月歌に報告する為に月歌の眠るお墓に行き、報告しに行こうと思った。


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