第21話:パンに相談する隼人君。

この間、ベンジャミンとは会ったばかりだったが、なかなか見慣れない風貌だった。

顔色の悪い死神みたいな男だったから、面と向かうとちょっとビビってしまう。


隼人君は少し後ずさりした。(⌒-⌒; )


「あの・・健斗か、パンさんはいらっしゃいますか?」


「健斗さんは今、留守れふけろ・・・パンさんならいらっさいまふよ」


「そうですか・・・ああ、よかった」

「健斗はこのさいいいんです・・・パンさんさえいたら」


「なんれふ?・・・怪しいれふね・・・パンさんを訪ねて来るなんて・・・ 」


「勘違いしないでくれる?」

「俺は彼女いるし・・・パンさんには相談があって来たんだよ」


「ああ、そうなんれふか・・・

「ほんじゃま、どうぞ・・・」


「パンさん・・・お客さんれふよ」


「はい?、お客さん?って、どなた?ベンジャミン」


「この間はどうも・・・井ノ原 隼人です」


「あ〜ロゼさんの妹さんの彼氏さん・・・」


「あの、さっそくですけど、これよかったら食ってください」


そう言うと隼人君はスーパーで買ってきたインスタント焼きぞばを5個

ほどパンに渡した。


「まあ、焼きそばじゃないですか?」

「ありがとう・・・私が焼きそばにハマってるって誰に聞いたんです?」


「ロゼさんに・・・」


「あ・・・なるほどですね」


「それで?、今日は?・・・私に何かご用ですか?」


「実は相談に乗って欲しいことがあるんです」


「ロゼさんを訪ねたらパンさんなら相談に乗ってくれるんじゃないかって」


「そう、私でお役に立つなら、お話聞きましょうか?」


そこで隼人君はロゼに話した例の件をパンに話した。


「恥ずかしい話なんですけど・・・そう言うことなんです」


「彼女一人説得できない男なんて、情けないって思うんですが・・・」

「ワインがセックスしたら老けるって言って拒否するもんだから、したくても

させてくれないんです、

だから、そのどうやってワインを説得したらセックスができるのかなって思って・・・

本当俺にとっては切実な悩みなんです 」


「このまま何もなしで恋人同士だって言えないでしょ?」


「そうね・・・切実な悩みね」


「ワインちゃんがその気になれば問題解決よね」


「だけど、俺の言うことは聞いてくれなくて、それで浮気したら黒こげになる

よって、脅されるし・・・ 」


「分かりました」


「どうなるか分かりませんけど・・・ワインちゃんと話してみましょう・・・ 」


「ぜひ、よろしくお願いします」


横で聞いていたベンジャミンが言った。


「ニンフって、そんなに貞操硬い精霊でひたっけ?」


「まあ、幼いうちは処女を捨てることを嫌うニンフも中にはいますからね 」


「一度でもセックスを覚えてしまうと、その喜びに目覚めるんですけどね 」

「そうなるとニンフって怖いですよ隼人さん」


つづく。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る