第22話:パン、ワインを訪ねる。
隼人君の切なる願いを打ち明けられたパンはさっそく、隼人君が大学に
行ってる間にワインに会いにいくことにした。
以前のパンなら右も左も分からなかったので当然ワインを訪ねるなんて
無理だったけど今はどこへでも行ける訳で買い物にだっていけるのだ。
隼人君のアパートを尋ねると幼稚園児みたいな男の子が出てきた。
「どなた・・・」
「私、パンです」
「はあ・・・パンさん?」
「あたなもニンフ?」
「そうですよ・・・坊ちゃん・・・ワインさんいらっしゃる?」
「坊ちゃんじゃないです・・・私、セバスチャンと申します」
「はい、セバスチャンさん失礼しました・・・はじめまして・・・」
「どういたしまして・・・」
「ところで、セバスチャンさん・・・ワインさんいらっしゃいます?」
「お、そうでした」
セバスチャンが家の中に引っ込んでいくと代わりにワインが出てきた。
「わ〜パンさん、よく来てくれたね」
「どうぞ・・・狭いけど上がって」
お言葉に甘えてパンは隼人君の部屋にあがった。
「今日はちょっとワインさんにお話があって来ました」
「え?私に?・・・話?」
「そうです・・・大事なお話です・・・」
「ある男性からの悩み事でね・・・あなたのご意見を聞きたくて・・・・」
「ある男?・・・悩み事?・・・」
「私に?」
「はい、ワインさんに、ぜひとも・・・」
「いいですけど、私なんかお役に立てないと思いますけど」
「いいですよ・・・お話だけでも聞いてくださったら・・・」
「私は逆にパンさんのことが知りたいかも・・・」
それじゃ〜とパンは自分の生い立ちについて話し始めた。
ワインはパンがこっちに来た経緯を聞いて驚いた。
「パンさんもゼヌスに見初められたの?・・・どこまでスケベなんだろ?あの
男・・・・」
「そうですよ・・・ロゼさん以外はゼヌスと関わりがあるの」
「そうなんですね・・・」
「健斗とパンの馴れ初めを聞いてワインはまた驚いた。
「お酒に酔っ払った彼氏がパンさんをアパートまで連れて帰ったって・・・面白い」
「でね、セックスできるって喜んでたら、健斗は女性アレルギー・・・女性に触れると発作が起こるんです・・・身体中ジンマシンができてね・・・」
「でも私は、もう処女じゃないから・・・セックしないと衰えていくからね・・・
干からびて死んじゃうから・・・」
「最初は悠生を誘惑したけど触れるとアレルギーのせいでセックスしたくても
できなくて・・・それが女性アレルギーだった健斗は私を愛したことからいつしか
私だけにはアレルギーが出なくなったの・・・不思議ですよね・・・
それで私たち結ばれたんですよ 」
「私は潤いを取り戻して健斗とセックスできるようになったの・・・」
「あなたは?・・・隼人さんって言いましたよね、彼氏・・・」
「隼人さんとはもうセックスしました?」
つづく。
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