第15話:ふたりと幼稚園児と妖精との生活がはじまった。
デカくなったパーシモンは隼人君に向かって言った。
「おい、おまえ」
「しゃべるのか?、この猫」
「ワインに手を出したら食い殺すからな・・・」
「ワイン・・・この幼稚園児みたいな男が教育係で」
「この猫みたいなのがワインのボディーガードってことか?」
「あはは、隼人、パーシモンの言ったこと真に受けてる?」
「だって人間でも平気で食っちゃいそうだし・・・」
「食べたりしないよ・・・冗談だよ」
「パーシモンも隼人をからかうんじゃないの・・・」
するとパーシモンは元の大きさの妖精に戻った。
隼人君は、絶望的にワインとエッチできないで落ち込んでるのに、こんな
お目付役みたいなやつがふたりもいたらますますエッチできねえじゃねえ
かって思った。
どんな時でもワインとのエッチが頭から離れない隼人君だった。
その日からふたりと幼稚園児と妖精との生活がはじまった。
ただ食物に関しては基本的にあっちの人たちは普段は滅多に食べ物を口にしない。
ワインもそうだが隼人君はこの人達はなにを食って生きてるんだろうって思った。
パーシモンは常にワインから離れなかった。
隼人といちゃいちゃしてる時もワインの横で睨みを利かせていた。
「おちついてチューもできないな・・・」
「気にしなくていいよ・・・パーシモンは気にしてないから」
パーシモンは隼人君のところに来るとなにも言わず彼の膝の上に乗った。
「わお・・・気に入られたみたいね、隼人」
「まあ、俺も動物好きだからいいけど・・・」
隼人なパーシモンの頭をナデナデした。
パーシモンは気持ちがよかったのか隼人の膝に居座ってしまった。
「ニンフと妖精、俺はふたりの機嫌取りしなくちゃいけないのか・・・」
「モテモテだね・・・隼人・・・」
「まあな・・」
「ところで、さっきから部屋の中をうろちょろしてるあのセバスチャンって
人、急にデカくなったりしないのか?」
「たぶんね・・・呪文思い出したら分かんないけど・・・、
「でもあのほうが動きやすいから、これからはずっとあのままだと思うよ」
「まあ、小さいほうが邪魔にならなくていいけどな・・・」
「ところで、ワイン様と隼人さんは、どういうご関係?」
セバスチャンが唐突に言った。
「どういうって・・・」
「さっき、言ったじゃん、こっちで好きな人ができたって・・・」
「恋人同士だよ」
「隼人さん、ワイン様から誘惑されませんでした?」
「なに言ってるのセバスチャン」
「恋人同士と聞いたもので、素朴な疑問です」
「もうやっちゃったのかと思いまして・・・セックス」
「なんで、みんなセックスに、こだわるのかな・・・意味分かんない」
ワインが不服そうに言った。
つづく。
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