第160話

「お前のこと話しに行ったけど、若頭は知ってるみたいだったな」



えっ…?颯が…



「後ろの二人はショック受けてたな…」



次々と放たれる聞きたくない言葉達。



「颯は…いつから、いつから知ってたの?」



震える声でそう聞けば



「さぁ、大分前からじゃねぇのか?話した感じだと。知ってるっつって殴られたよ」



そう言って笑う白城さんが抑えた口端は、よく見れば殴られたような痣があった。



「何で言ってくれなかったの!?」



「言えねぇだろそりゃ。後継ぎが大事なこの世界で不妊だなんて。どうやってお前と離れるか考えてたんじゃねぇのか」



「嘘よ!!」



「じゃあ何で1日経ってもお前はここにいる?迎えが来なかったんだよお前は」



1日寝てたと聞かされた時からおかしいと思ってた。起きたら目の前には優しく笑う颯がいると…

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