第147話

秋さんに言おうとすればちょうど着いてしまったビル。そして結果を待ち望む透さんと颯の出迎えだった。



言おう…。



固く決意したのに、言葉より先に込み上げてきたものは胃液だった。生理が遅れていたり、この体調不良は今まで不規則だった生活を元に戻し始めたことにより、体も元に戻ろうと正常に動き始めたということだったらしい。



体の中のサイクルが、私の気持ちよりどうやら遅れているみたい。もう少し経てば体もついて行けるようになると言われたけど…



このタイミングでの吐き気がみんなに核心を与えていた。



車を出て走り出せばすぐ体に感じた颯の体温。背中に回された腕。支えられながら1階ホールのトイレに駆け込んだ。

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