第125話

「百合が目的か」



そう呟けば頷く二人。どうやら俺の出した答えは二人と同じだったようだ。



「秋、つけられてる気配はあったか?」



「いえ。百合さんをビルの前に降ろすまでつけられてることはなかったです」



透の質問に答える秋。


秋に分からないようにつけるのは至難の技。だから向こうもつけることはしないで百合が降りた後の一瞬を狙ったか。



見張りにぎりぎりまで気付かせないようにするために、勢いよく車も走ってきた訳では無さそうだ。



「秋を動けないようにするために三人投げてきたな。そいつらは?」



「申し訳ございません。俺の足止めには充分な力量でした」

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