第90話
なのに、直樹君はとても嬉しそうに
「若達が食ってくれるのがまだ救いです」
なんて言うから、全力で応援したくなった。そして、
「直樹君、私もごめんね。本当の私を知ったら離れていくんじゃないかって、みんなの理想の私でいなきゃって思ったの。でも一人で無理した結果があれ。直樹君まで大怪我することになって…本当にごめんなさい」
私もずっと言いたかったことを謝った。
「百合さん、本当の百合さん、どんどん見せてください」
すると、落ちてきたのは年下とは思えないほど温もりに満ちた声だった。
「俺、百合さんが思ってる以上に百合さんのこと尊敬して、大切です。だってあの若が選んだ方です。俺の尊敬して止まない若が命賭けて守る人だ。俺も守りたい。どんなに俺のこと嫌いになってもかまいません。それでも俺に…百合さんのご飯、作らせて欲しいです」
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