第24話

「俺は弱いから直接は動けないけど、こうやって支えてるって思うとなんかかっこよくないですか?」



へへっと少年のように笑う直樹君。


「うん、かっこいい。かっこよすぎる」



「百合さんに言われると照れますね…。後もう一つ言いたいことが!きっと百合さんのことだからこのこと聞くのも気を遣ってくれてたんですよね。俺のこと。そんな優しい百合さんをこれからも支えていきます」



グッとさらに手を握られた時だった。



「直樹、さっきは悪かったな」


「上手かった」



謝る透さんと、口端を上げ直樹君に声をかける颯が入ってきた。



「あ、ありがとうございます!!」



その瞬間バッと私の手を離し勢いよく立ち上がった直樹君。その顔は…



少し照れたような、満開の笑顔だった。

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