第15話

「そうかもな。な、百合?」



突然私に振ってきた颯。


えっ、えっ!?なんて答えれば…



カァーっと火照る体に結局俯くことしかできなくて…



「えっ?えっ?まじ…?」



「婚姻届出すのが先かガキが先かって感じだな」



「おいおい!届けの日取りとか挨拶とかやることいろいろあんだけど!!」



「知るか。やりたいときにやるだけだ」



きっと組関係にしか分からない、さらに颯は若頭だから結婚するだけでもいろいろとあるんだと思う。サーッと青くなる透さんの顔色が物語っていた。



しかも颯の"やる"は何を指しているのか…



もう恥ずかしすぎて顔も上げられなかった。

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