第12話

「あっ!百合ちゃーん。おはよう」



「起きたか」



入った途端、目に入ったのは席に着いてる透さんと颯。そして、



「あっ、百合さん。おはようございます。これから若達お昼ご飯ですけど一緒に食べられますか?」



笑顔でキッチンに立ってる直樹君だった。



「直樹君。ごめんね、途中だったのに…」



「いえいえ、構わないですよ。百合さん手伝ってくれてとっても助かりました。またいつでも作りましょうね」



少し屈み、私の目を見てそう言ってくれる直樹君の優しい言葉と屈託のない笑顔に、さらに罪悪感を感じた。そして、



「あっ!」


急いでリビングに来た何よりの理由。


置いたはずの場所へと行こうとすれば…

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