第50話

「あれ、はやちゃん帰んの?」




「颯都、ご飯行こうよ~」




『ごめん、今日は先帰るー。お疲れ様でした』




「お疲れ~」




「おつ~」




楽屋でのんびり派の深繰くんと快を置いて、廊下へ出た。




向かうのは裏口とは反対方向。




自販機、確かこっちだったはず。




時折、すれ違うスタッフさんに挨拶をしながら、速足で歩く。




自販機の灯りが床に反射している曲がり角を見つけ、深呼吸する。




夕さんがまだいるのか、先生たちもいるのか、確認するため耳をすませながらゆっくり角に近づく。














「ん…っ」

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