第30話

「いらっしゃーい!あれ、はやちゃん!」




げんさん、お邪魔しまーす。奥空いてます?」




「空いてるよー。どーぞ!飲み物何にする?」




「僕コーラで!未緒さん何にする?」




『えっと…』




「黒ビールおすすめだよ」




『じゃあ、おすすめで…』




「はいよー!」




奥の部屋に向かって、カウンターの前を通りながら飲み物を注文する。




そっか、まだお酒飲めないのか…なんて考えていると、何故か普段飲まないビールを頼んでしまった。




まぁ、おすすめなら飲んでみたい気持ちはあるし…




「ここ、居酒屋なんですけど、ピザ窯があって、ピザが絶品なんです。あとはお刺身も美味しいですよ」




奥にあった扉を開くと、掘りごたつの個室だった。




奥の席を勧められて、彼が手前に座った。




他の注文はタブレットからするようで、彼がマルゲリータを注文して、他は任せると渡してくれた。




気になったメニューをいくつか注文する。




これまでより長い時間一緒にいたからか、彼に好きな人がいるとわかったからか、緊張もほぐれてきて、本格的にお腹が空いてきた。




調子に乗って、デザートメニューまでチェックしていた。

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