「なに、ご機嫌じゃん」

『…まぁ、ちょっと』

「え、何？彼氏できた？」

『違うよ(笑)はい、コーヒー』

「ありがと」

席に戻ると、もうお弁当を半分くらい食べ終えている真綾が、スマホをいじっていた。

「未緒、クリスマスどうするの？」

『えー、特に何も考えてない』

「ここ行くんだけど、一緒行く？」

真綾がスマホで見せてくれたのは、おしゃれなカフェ。

でも……

『彼氏さんと行くでしょ？気遣わないで、行っておいでよ～』

「そう？あ、年末は遊ぼうね。あいつ、実家帰るし」

『もちろん～。良さそうなカフェ探しとくね』

「私も見ておく」

めちゃくちゃ彼氏が欲しいわけじゃないけど、もうすぐ28歳ということもあり、周りの人が幸せそうにしていると、自分もそろそろ…なんて思ってしまう。

だからなのか、土曜日の約束に思わず顔が緩んでしまうのは…

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