第9話
「cranberry 4th anniversary liveへようこそーっ!」
「こんばんは~」
「ようこそー!」
「わー、ペンライトめっちゃ綺麗!」
「だねー!上の方までありがとう!」
「よく見えてるよー!」
1曲目のバラードが終わり、2曲目からはガツガツのダンス曲をいくつか、そのあとトロッコに乗って会場をぐるりと回りながらポップな曲を披露した後、MCパートに入った。
さっきまで歌って踊ってたのが嘘のように、ゆるい雰囲気で会話が進む。
「はじめましての方もいらっしゃると思うので、自己紹介しておきますか」
「そうだねー。はじめましてー!」
「はじめましての方も、いつもありがとうの方も、こんばんは!cranberryのリーダー、
ライトに当たるたび、ラベンダー色に輝く髪色の男性が手を挙げた。
温かみのある、優しい声だ。
「
一番背の高い人が手を振る。
低い声が、空気を震わせているのがわかる。
「はーい!
ぴょんっと跳ねながら手を振るのは、金髪の少年のような笑顔の子。
さっきのダンス曲で、センターでバキバキに踊ってた子だ。
「皆さーん!楽しんでますかー?もっと!楽しんでますかー!?いい感じ!
最後に手を挙げたのは、”雨音”でアカペラを披露していた人。
高音の歌声からは想像できない、少し低めの話し声で、ゆっくりと話す感じが落ち着く空気感を漂わせている。
こうやって見ると、4人全員、個性が強いなぁ…
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