第2話  目覚め

うぇぇ、なんか鼻水の変な味がする。天国に行けるのかどうかそれだけが心配だわ。友達一人もいないやつを天国に連れて行ってくれるのか。神様の器次第で俺の第二の人生が決まる。頼む~~神様、天国に行かせてください。

     山田は、なかなかに罰当たりなことお考えながら神に祈っていた。


そろそろ天国についたかな?  …んん?ここ俺の家じゃね?目から涙が溢れだしていてよく見えないけど昔の俺の家じゃん。

あ、これタイムリープだわ。小学校で友達作り失敗してから何回も夢に見たタイムリープじゃん。やば、感動しすぎて鼻水がおいしく感じてきた。

     山田が目を開けるとそこには、懐かしい状態の家があった。


まず、俺を最初に仲間外れにした網本をいじめて、株と投資を始めて、...ん?今何年だ?ふむ2036年7月という事は俺はまだ小1か全然やり直せるじゃん。なんかバイオリンとかピアノとかもやってみたいし、英語だけじゃなくて今から3年後に南アフリカを吸収合併してできる大シエラレオネ帝国のシエラレオネ語も今のうちから勉強してネイティブ見たいに喋れるようになりたし...俺は、全然人生をやり直せる段階にいることを知り、ニヤニヤしながら妄想を膨らましていた。


あ~、これちょうど親が離婚して家からいなくなった時だわ。さすがに小1にこれはきつ過ぎるやろ。でもタイムリープした俺からしたら、投資とかしたいと言った時にいちいち反対してくる奴がいないだけで楽だし、危ないとか言って変にダンジョン探索の邪魔とかする存在がいないのは大きすぎる。


たしか今までのお年玉が、100万7千円で今日振り込まれるはずの600万を合わせて大体700万円あるから10万円を残して、半年後ぐらいに円の価値が爆上がりするからそのときまではちまちま投資でもしておこう。あと、自立進学者補助制度を申請して、親から600万しかもらってないから大学を卒業するまで、住民税と所得税をなくせるし、小中学生ダンジョン探索者支援制度で、武器などの装備を買うときに1%(上限一回につき一万円)安くなるのでそれも申請したい。過去の自分にだれも手を差し伸べてくれなかったせいで知らなかった政府の支援策をめいいっぱいつかってやるぜ。


親の存在を感じたいからと捨てれなかった親が家に捨てていったガラクタはすべてネットで売って、空いた部屋を防音にして、ピアノとかを置きたいなぁ。とりあえず、アプリを入れて、中古の物の相場を調べて、送料なしの半額ぐらいで売って、いい楽器や機材を買いたいなぁ。

山田にはもう親が残していった思い出の家具などは、すべてただのガラクタにしか見えなかったのであった。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

陰に隠れながらスキルを使って報復していく(仮) @qwertyuiooasdffghjjjkkll

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ