情報量の多い遺影

永原はる

1

 ララドは誰の目にも人間として映る。つまり、正体を見破ることができるのは世界でただ一つ、私の鑑定眼だけってこと。


 それはララドが模倣体イミテートの最高峰だって意味だし、同時に、私が鑑定士カスタムの最高峰だって意味。矛盾の語源みたいな話。でもこの場合は故事にならない。私の勝ち、っていう明白な結末があるから。


 とにかく彼女は出来がよかったよ。

 それでも私の方が出来がよかったってだけさ。


 残念だけど、ララドは人間になれなかった。

 そういうわけで来週、ララドの自我は破棄される。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る