第2話 小説『カルマの塔』との出会い
転スラとの出会いをファースト・インパクトとするならば、カルマの塔との出会いはセカンド・インパクトでした。
カルマの塔を読んだのは中学三年の冬でした。冬休みの最中だったと記憶しています。私は最初に書籍を買い、そこからWeb版に移行しました。
私は今でもカルマの塔を理想的なファンタジー小説として掲げていますが、 特別惹かれたのは、主人公のその合理的な性格と最後の死に方です。
中学三年生の私に取って、主人公ウィリアム・リウィウス(アル)の超合理的な性格と、世界の最高地位に立ったにも関わらず、自己を世界に捧げ幸福でないまま死ぬ姿は私に今後の人生を考えさせるまでに影響を与えました。
当時、カルマの塔から得た死生観を生活ノートの日記欄5日分使ってびっしりと細かい字で書き示した記憶があります。
しかし、されどまだ中学三年生。それほどたいそれた考えは持ちませんでした。例えば、時間は有限であることや、努力の意味、才能とは、幸福とは何か、大体このようなことを漠然と考えていただけです。
それでも、当時の思考は今の私の基準を作りました。
一つが、極力無駄を省くこと。
二つが、好きなことを徹底すること。
今思えば、私自身が元々無駄嫌いな性質をしていて、合理主義であるウィリアムに憧れるのも当然のことだったのでしょう。けれども当時の私はそのような自覚はなく、ウィリアムの合理主義がとても魅力的に思えてそのような考えに至りました。
二つ目の好きなことを徹底する、というのは私が今まで好きなことしかしてこなかったため、これからその性質を変えるのは無理があるだろう、と考えたからです。
この二つは相変わらず私の成長を支え、幸福論の支えとなっている考え方なのです。
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