第26話
洋一は結局次の授業は教室に帰ってこなかった。
伊織は気分が相当悪かった。
今まで、さりなに歌ってほしくて、さりなのワガママを聞いてきた。
だけど、さりなのことはそれ以上には考えられないのだ。
俺と付き合えなきゃ歌わないだなんて冗談じゃない。
伊織はいつもそんな想いを抱えていた。
玲蘭との接触で伊織の中のなにかが壊れてしまった。
これでさりなと別れれば、ますます自分は悪者だ。
ずっと、なんでそうなるんだと自問自答していたが考えれば考えるほど気分が悪くなる。
うまく精神のバランスがとれない。
そんな伊織の横顔を、さりなは廊下側の席から
見つめていた。
そして楓も、保健室の洋一からくるSNSを返信しながらバンドのこれからについて考えていた。
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