第7話

3年生になり、玲蘭と伊織は同じクラスになったが、伊織の生活は相変わらず荒れていた。



一つ変わったことがあるとすれば、伊織に彼女ができたことだ。



彼女は逢沢おうさわさりなという女の子。



彼女もまた、学校ではあまり評判の良くない子という位置付けだった。

片親で、親が育児放棄気味で、彼氏に呆けて、家に居らず、そのせいか、問題行動や、不良っぽい子とつるんでいるような女の子だった。



玲蘭は2人が付き合っていると知って、ショックだった。



心のどこかで、伊織は自分のことが好きなんじゃないか、と思い上がっていたからだ。




3年5組には、もう1人、素行が良くない猿林洋一さるばやしよういちがいた。




伊織と楓、さりなと洋、いつも4人でつるんでいる。




友人さくらはそれを見ていつも悪く言っていたが、玲蘭は遠くから伊織をずっと見ていた。






彼女がいても、想うだけなら、許して欲しいという願いを込めながら。

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