第4話
それから玲蘭は密かに伊織について、調べてみた。
伊織は、春央西小出身でバスケが得意。
小学校のころからスポーツ万能で勉強ができて、女の子にもモテていたようだ。
今のバスケ部でも、すぐにレギュラーに選ばれそうな話があるようだった。
1年生でレギュラーの話が出るなんて、すごい、と感心した。
ある日、廊下で、バスケ部顧問の山飼先生と、サッカー部の顧問が話をしていたのを玲蘭は偶然聴いてしまった。
『いやー、山飼先生、羨ましいです!朝比奈くん、すごい素質ありますね!これなら今年バスケ部は地区予選突破できますね。』
『あぁ、本当いい選手になりそうな一年が入って来たよ。地区予選が楽しみだ。』
玲蘭はそれをたまたま聞いて、また彼のことをすごいな、と思った。
その日も、伊織は帰り際に玲蘭に話しかけてきた。
『雨宮!もう帰るの?バイバーイ!』
『部活、頑張ってね。さようなら。』
伊織は手を振り終わり、その手をぎゅっと握って微笑んだ。
クラスは違ったが、玲蘭と伊織は、交流を深めていたのだ。
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