第3話
その男というのが……
「久しぶりだね、くる。」
背後から届く私を呼ぶ声、
「久しぶり。今年は帰ってきてたんだ、翼。」
声をかけて早々私の了承もなく隣に座ったこの図々しい男、
私が高校時代一番仲の良かった男友達であり、この空間を例年以上に賑やかしている張本人である
「今年はなんとか仕事が落ち着いてくれたからさ、ようやく帰ってこれたよ。大学のときも冬はほとんど帰ってなかったし、実家もこの集まりも20歳の時以来だから5年振りになるのかな。」
「おまけにみんなとの連絡もほとんど取ってなかったんでしょう?
「別に意図的に連絡してなかったわけじゃないよ。俺が必要がない限り連絡不精なことは、くるだってよく知ってるでしょ。」
持っていたお酒を煽りながらそう答えた翼は同意を求めるように私に目を向けた
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