第2話 グラスト様が好きです リスタ視点

【リスタ視点】


「グラスト様……」


 早朝。あたしはお弁当を作っていた。

 お忙しいグラスト様のために、美味しい料理をたくさん作る。


「グラスト様、喜んでくれるかな?」


 今日こそグラスト様に、「あーん」をする。

 グラスト様にいつもかわされていたけど、今日は絶対に成功させるのだ。


「はい! できました♡」


 男の人が好きなもの、たくさん詰めました。

 ちょっとバランスが悪いかもだけど……そうだ! デザートにマスカットをつけて——


「うん。これで完璧ですね」


 グラスト様はあたしの弟を助けてくれた。

 ヒールのおかげで今は元気になっている。

 もう助からないと思っていたから……


「それに最近、グラスト様は変わりました」


 以前は民衆にイキりまくり、ヒールを使うのに大金を要求していた。

 そして女性には身体を要求して……

 でも、グラスト様は変わった。

 民衆には親切になって、ヒールも無料で使うようになった。

 あたしにも優しくしてくれて——


「……すごくカッコいい」


 もともと端正な顔立ちで、性格を除けば完璧な人だと言われていた。

 きっかけはわからないけど、今は性格が良くなった。

 つまり、グラスト様は完璧なイケメン——


「まだ寝てるわよね……」


 あたしは寝ている弟の部屋を覗く。

 まだぐっすりと眠っているみたいだ。


「はあ……はあ……」


 あたしはキッチンで、自分のお腹の下を触る。

 指を下着の中に滑らせて、ゆっくり沈める。


「すごい……びちゃびちゃだ……」

 

 指で押し広げて、そう……激しく!


「はあ、はあ……グラスト様、グラスト様あぁ!」


 気持ちいい・気持ちいい・気持ちいい。

 あたしは教会付きのメイドなのに、なんて悪い子なんだろう……

 でもグラスト様を想うと、もう我慢できない!


 ガタンっ!

 奥の部屋で物音がする。


「! まさか起きてしまって……?!」


 あたしは急いで下着から指を抜く。

 そっと、部屋のドアを開けると……


「よかった。まだ寝ていた……」


 弟が寝返りを打っただけだった。

 もし見られていたらかなり大変。

 自分の姉が指でその……してるなんて小さな弟が知ったらヤバすぎる。


「……まだ最後まで行ってない。このままじゃ、グラスト様に会えない」


 あたしはグラスト様を強く想って、指を動かす。


「グラスト様……愛してます」

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