第1話 高校の入学式(の前)

「大和!おはよう!」


「朝からうるせえな、たける


俺は、和田大和わだやまと。高校1年生になったばかりだ。

 俺は今、陽城学園ようじょうがくえんという私立高校に行く途中だ。

ここ、陽城学園ようじょうがくえんは、頭が良く、エリート校...ではなく、一般の高校だ。偏差値もまあまあなところ。

 

朝からうるさいのは俺の幼馴染の、降旗健ふりはたたける。保育園からの知り合いだ。


…そして、俺のも知っている。

「そういえば、あのアニメ見たか?」


「あのアニメ?何だそれ」


「知らねーのか!今大人気のやつだぞ!」


興奮するのはいいんだが、鼻息が荒すぎる。ほら、後ろを歩く女子が引いているぞ。


「はいはい。で、どんなアニメ?」


「【殺滅さつめつつるぎ】というアニメだ...って、ゴメンな。お前、こういうの嫌だろ?」


「...」

実際のところ、あの時から、の話題はけている。俺自身も、まだ引きずっているのかと思うほどに、心に鍵がかかっている。自分も向き合いたいが、心の奥底で嫌がっている自分がいる。だから、直せそうにない。


「お、ついたぞ。一緒のクラスを望むぜ!」


いつの間にか、学校の手前についていたらしい。

「理由は?」


「大和が一人”ぼっち”にしないため!」


「本音は」


「宿題を見せてもらうため...って言わせんな!」


「宿題ぐらい自分でやれよ」


「でも...授業中寝ちゃうかもしれないし...」


「じゃあ、寝ないように努力しろ」


「ぴえん」


「ぴえんじゃない」


このバカを無視して、昇降口に行き、クラスを確認した。


「うげぇ、このバカと一緒か」


「よっしゃぁ!」


まさかの一緒のクラスだった。


「これから1年間よろしくな!大和!」


「…よろしく」



これからどうしようと本気で思った。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

多分コロコロと公開するので、気長に待っていてください。よろしくお願いします。

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