第4話 退院

生まれてから半年ついに退院する日がやってきた。病院の前には生まれてから関わったたくさんの人が来ている病院側に医師の綾小路さん、看護師の桃山さんなどの人たちがいる。

全員号泣してる。反対側に自分、お母さん、先月来た伊吹山さんがいる。綾小路さんが顔をくしゃくしゃにしたまま前に出る。


「うぅ〜息子の未来くんと半年間過ごした日々は私たちの宝物です。」


にっこり笑顔になる。より一層なく声が大きくなった。


「では、そろそろ帰らしてもらいます」

「わふぁりました。未来くんに何かあったときは是非こちらの病院にいらしてください。」



お母さんと自分が後部座席、伊吹山さんが運転席に座る。伊吹山さんが後ろを振り向く、


「行き先は新居でよろしいでしょうか?」

「はい、そちらでお願いします」

「わかりました」


車が発進して病院を出る、

ありがとうございました

そんな声が後ろから聞こえてくる。


_____________________


車窓を見たかんじここは大きめの都市だろう、


「宵崎様あと5分ほどで新居に着きます」

「未来もうすぐ家着くからね。もう少し我慢しようね」


もうすぐ着くな、新居ってことは自分が生まれてくる前から引っ越すことは決まっていたみたいだ、


「…」

「…」


2人とも沈黙のまま時間が過ぎていく。あっ!お母さんがほっぺをぷにぷにしてきたので小指を掴む。そんなじゃれあいをしていると車が停まる。お母さんに抱き抱えられて外に出る。この世界ではどうかわからないが、かなり高級そうな住宅だ。

どうやらお母さんはかなりお金持ちのようだ。中に入る新築の匂いがする、化学物質の匂いがすると思ったが全然せず自然の木のような匂いがする。

!!周りを見ていると、いつの間にか隣に伊吹山さんがいて驚く。お母さんは気づいていたようで余り驚かず、


「伊吹山さん例のブツはあるかしら?」

「はい、こちらに」


伊吹山さんがお母さんに何かが入ったビニル袋渡す。


「じゃあ、近所に挨拶に行こっか未来」


例のブツって言い方って中身なんなんだよ。お母さんに抱かれ隣の家に向かう。隣の家も立派だ、お母さんがインターホンを押す。!!!なんと大きなタワワで授乳中の金髪碧眼のお姉さんが出てきた。


「あらっ永遠じゃない、退院したなら言いなさいよ」

「ごめんごめん、シャルを驚かせたくてつい。はいっこれ引越しの記念の讃岐うどん、太くて長いつきにしたいから。あと腰があって硬いわよ」

「Hね。太くて、長くて硬いってなに渡すのよ〜」

「はいはい、そうゆうのいいから」


お母さんが今までにないぐら意気揚々と話してる。この人は誰なんだろう?


「この子が永遠の言ってた未来くん、ヒキガエルみたいな姿じゃなくて可愛いわね〜」

「シャルの杏奈ちゃんも可愛いじゃない」


シャルさん?は彼女に似たピンク色の髪が生えている赤ちゃんを抱いている。あれが杏奈ちゃんだろう、さっきまで母乳を飲んでたが眠っている。


「じゃ荷解きしないといけないから帰るわ」

「わっかたはいつでもきていいからね」

「わかったはありがと」


いつの間にかおかあさんとシャルさんの会話は終わっていた。シャルさんに手を振りながら帰る。

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