第32話

信哉とリンは、リンが“ギンゼス様”と呼んだ、銀髪の男性の前へと来た


さっきまでは、遠目だったため良く分からなかったが

近くで見るとその男性もかなりの美形だった


碧のかかった銀髪に、青い瞳


凄く綺麗だけど、リンとは違う、威厳のある綺麗さだった




この国は、美形ばかりだと思うのは、オレだけか…?


なんか、オレだけ浮いてる、よな?


だってオレ、全然美形じゃないし……




?「我が名はギンゼス・ウィニリア・セイア


この国の主である


ジンボシンヤなる者、そなたにはちょっと聴きたい事があるが…

良いかな?」


信哉「ぁ、はい…」




ギンゼス・ウィニリア・セイア…


…長いっ!!

名前、長いっ!!

さすがに全部をすぐには覚えきれんぞ…




リンに肘で腕をつつかれた


何かと思ってリンの方を見たら、小声でたしなめられた




リン「シンヤっ!!

失礼だよっ!!


ギンゼス様になんてことを…」


信哉「?」




失礼…?




ギンゼス「ジンボシンヤ、我が名はちょっと長いかもしれんが

気にせんで良い

我を“ギンゼス”と、好きに呼んでくれて構わん」




…ん?


何で、皆、オレが思ってる事が解るんだ?


まさか皆、エスp…




リン「シンヤ、声に出てるから…


もしかして、また気付いてなかったの…?」


信哉「ぇっ!?

ウソっ!!


全部言って…」




途中まで言って、青くなる




一国の主になんて失礼な事をっ!!!

もしかして、打ち首…?




ギンゼス「打ち首になどせんよ」




また心が読まれて…




リン「だから、声に出てるんだってば…」


信哉「おぅっ!?

ぁ、ゴメンナサイ…」




もうヤだ

穴の中入って埋もれて氏にたい…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る