第65話
そんな充を置いて、奏くんは公園を出て何処かへ行ってしまった
もう、遅すぎたのだろうか
もう、嫌われていたのだろうか…
充の胸には後悔の念が渦巻き、満たしていく
瞳は潤み、涙の膜が張っていて今にも溢れ落ちてしまいそうだった
膝が笑い、緊張もとけてペタリとへたりこむ
息はなかなか整わず、涙が溢れてきたせいでしゃっくりまで出てきて、嗚咽が漏れる
充「は、ぁっく…ぅ……ひっ、あ…」
身体がガクガクと震え、自分ではどうにも出来なくなる
そんな充は、自分の身体を自分で抱きしめて小さくなる事しか出来なかった
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