第37話
“私は千亜”
“奏くん大好き”
“ずっと…一緒”
あれから聖汰に奏くんの部屋までまた案内して貰って、戻ってきた
そんな充を見て、奏くんは嬉しそうに微笑んだ
奏「千亜…っ」
奏くんの伸ばした両手の中に頬を薄く染めながらおさまる
奏「千亜…大好き」
甘い甘い囁き
充「……私も…
私も、大好き…っ」
ぶわっ と拡がる罪悪感
貴方が愛を囁いている相手はニセモノ
そして、もう
その相手は何処を捜してもこの世に居ないのに……
総ての罪悪感を拭うかの様に
貴方の胸へ頬を擦り付けて
また
更なる罪悪感が充を襲った
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