第30話、決戦

さてと元に戻るとそこには決戦の支度を終えた者たちが今かと待ち受けていた。



やる気満々だなと感じていたがそんなにことを言っている俺もやる気満々とも言えるかもしれないけど。



そうもしてしばらくは英気を養っていると予定よりも早くアンナが大軍を引き連れてやってきていた。予想よりも早かったなと感じて雅也たちを早めに送り出しておいて正解だったなと感じながらしてみているだけではなく地雷などを起動させて一気に大軍が吹き飛んだ。



いや〜分かっていたけど壮大に吹き飛ぶなと思いながら見ているとアクトが何かこっそりと何かしましたねと嬉しそうに話してきたので俺は出来る限りの地雷を設置していただけですよと答えると全くもと言いながら敵の大軍が吹き飛ぶ光景を見ていた。



そうしながらしていると向こうが大きな声でアンナが鷲ー!!私達を騙したのですねー!と怒っている声で話してきたのでそれに応じた。



「フェニックス軍隊は嘘をつかない・・・・但し、お前たちを除いてな!!!」



それを言うとアクトたちは笑い声が聞こえて向こうは怒りのあまりに体を震えさせていた。



「さてと笑い話はここまでにしてそろそろ本気を出しましょう・・・さてととっておきですよ!!」



そう言ってから核兵器を起動させた、起動した核兵器はアンナの軍勢に向けて放った。



放った核兵器は相当な威力で要塞の前に強力な結界を作り出していたがそれでも結界が震えるほどに威力は高かった。



流石、人類が作り出した中でも凶悪な兵器だと言われているだけはあるなと感じていたがこれでは確実に倒せたとは言えないので更に追加で2つの核兵器を使いアンナたちに攻撃をした。



アンナがこの外道と言ってきたけど好きに言えばと言いながら更に追加の核兵器をお見舞いしてあげた。



これで幹部クラスは残っているかもしれないけど兵士クラスなら壊滅しているだろうと思っているとやはり案の定に兵士たちは壊滅して幹部だけになっていたがすぐに魔法で増援を呼んで戦力を補給したのを確認してからまた核兵器を使用した。



アクトからまだあるのですかと驚かれたが核兵器を使用する前に国が多く滅びてしまいましたからそれだけ核兵器は持っておりますよと答えて後はどれぐらいと言われたので俺は思い出しながら伝えるのだった。



「そうですな、後は数百発ぐらいはありますよ。勿論、敵を全て倒すにはあまりにも少ない数なのは承知してください。ですが敵の戦力をある程度までは削る事ができますので」



アクトも普通なら外道とか人道的にと言いたいところであったらしいがその核兵器を使用してもなお負けてしまう可能性を考えたら使うなとは言えないらしい。



本当に数が多い上に強いやつも混じっているからたちが悪いよなと感じているとアンナたちはならば総力戦だと言って多くのゾンビたちを更に呼び寄せて攻めてきたので近寄る前にまずは少しでもと思いで核兵器を使い続けた。



それでも全てのゾンビ達を倒すことができずに核兵器の余波を防いでいる結界の内側に入ってきたのでアクトに迎撃の指示をと言うとアクトは言われなくても言うからと言って迎撃の指示を飛ばした。



一斉に攻撃を開始した、俺はその間にも核兵器で多くのゾンビたちを倒していた。使う機会などここしかないので使い果たす勢いで使っていた。



それから最初は核兵器で使っていたので結界の内側まで迫ってくるのは僅かで何とか防ぐ事に成功していたがしかし、向こうはゾンビの大軍であり休む必要などなく休みなく攻勢を続けていた。



こちら側はもちろん疲れなどもあるし何よりも持ってきていた兵器や弾薬がしばらく戦争状態になると底が付き始めた。



死ぬほど集めたのにこの戦いが半年ほど経過した頃にはもう殆ど無くなりそろそろ総力戦に移る時が近づいて人的被害は今はないがこの弾薬たちがなくなればすぐにでも出てくるだろうなと思っていた。



なので俺はアクトたちに今日は最後の晩餐としてゆっくりとしてこいと言った。今日は全ての兵器を撃つし尽くすから一日ぐらいは一人でも守りきれるからと伝えるとアクトは静かに頭を下げてありがとうと言って部下たちを引き連れて一度戦場から立ち去った。



その顔はかつて初代フェニックス様が見せていた顔にそっくりで俺も疲れが溜まっているのかなと思いながらも気持ち的には元気になり、さてと死力を尽くしますかと目の前に広がるゾンビ共の群れに対して兵器を撃つし尽くす勢いで攻勢を強めて戦っていた。



初代フェニックス様の最後の部下として恥ずかしくない誇り高き最期を遂げて見せますかと考えを元で全力を出して応戦していた。



兵器などで取りこぼしたやつは俺が自ら攻撃をして要塞を突破されることもなく一日、守りきり翌日にはアクト達が戻ってきて昨日は有り難うございましたとお礼を言ってきたので最後なので素直に良かったなと返答した。



ちょうど最後の弾薬である巨大なミサイルを撃つタイミングでアクトたちに伝えるのだった。



「アクト・・・・いや、三代目!今から撃つのが最後の弾薬なります。なのでこれから迫りくるゾンビたちには弓矢や槍、魔法などで応戦するしかなくなります。覚悟は良いですね」



そう言うと元より、更に昨日は最後に楽しい思い出を作る時間をくれたのだ、悔いはないと言って俺は分かりましたと答えてから最後のミサイルを撃ち、ゾンビたちをなぎ倒した。



それを見たアクトはみんなに鼓舞をするように号令を出した。



「ここに集まりし英雄たちよ、これから生き残る未来の子どもたちのためにともに戦って死のうーー!!!!」



そう言うと一斉におーーー!!!!!!と天に届くまで声を上げて遂にアクトたちとアンナが率いる軍勢と激突を迎えるのだった。

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