第18話
何で私にだけそんな目を向けてくるんだろうとも思っていた。
だけど、彼には私から接触しなければ関わりは持たない。
同じクラスとはいえ、挨拶すらもしたことが無い関係だ。だから、今後も関わりを持たなければ大丈夫だろうとそう思っていた。
今日までは。
中々お姉ちゃんが帰ってこないことに不安を感じて、さっきから時計ばかり気にしてしまう。
1分すら進んでいないというのにもう何度も見てしまっている状況で。
お姉ちゃんが友達に誘われて合コンに行ってくるとは連絡が来て、更に早めに帰ってくるとも連絡が来てたけど。
いくら何でも遅すぎる。
お姉ちゃんと二人暮しだから、お姉ちゃんがいないと私一人だ。
自他共に認める寂しがり屋だから、お姉ちゃんが帰ってこなくて泣きそうだ。
どうしよう……。連絡入れようか、そう思ってた時。
ーーピンポーン
「っ!?」
ふいにインターホンが鳴り、ビクッと身体を跳ねらせる。
今までこんな時間帯に来るような人は居なかった筈なのに。
だ、誰だろう……。お姉ちゃんの知り合い……?
玄関の鍵は閉めてる筈だから、強引には入って来れないだろうけど……万が一の事があっては怖い。
どうしようか。居留守でも使ってしまおうかと悩んでると、またインターホンが鳴ってしまう。
「っ」
へ、変な人だったらお姉ちゃんに連絡しよう。
怖いけど……ドアスコープ越しに誰なのかと見ようと、玄関へと行くと。
何度もインターホンが鳴らされる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます