第3話

「ちょっと紗奈! なーんでアンタばかり晃くんに話しかけられてたのよ! 私、晃くん狙ってたのに」


合コンがようやくお開きになり、クタクタになりながら帰宅しようとすると友人に身体をガクガクと揺さぶられてしまった。


どうやら友人は佐久間さん狙いだったらしい。


それなら、早く言ってくれれば私は退散したというのに。


佐久間さんから離れようとしても、佐久間さんから何故か引き止められたり違う話をされて中々佐久間さんから離れられなかったから、私にでなくその事は彼に言って欲しい。


「それに、ライン交換してなかった!?」


「あ、あぁそれは……」


強引にされたけど。

抜かりないな。そういう所はちゃんと見ていたんだ。


「狡い! 何で紗奈だけ? 他の子も交換したくても、話逸らされて出来なかったというのに。私に教えなさい」


「それは分からないけど……。教えなさいって……勝手に教えていいのかな……佐久間さんに許可取った方がいいような……」



いきなり知らない相手からラインきたら、驚くだろうし。

友人からそれでもしつこく教えろと騒がれたので、私からラインはしたくなかったけど仕方なく佐久間さんに友人に教えていいかしてみた。


携帯見てない可能性もあるんじゃないか……と思ったが直ぐに返信がきたので少し驚いてしまう。



「あー……佐久間さん、勝手に教えないで欲しいだって。だから、今度また会った時にでも聞いてみてよ」


友人にそう言うと拗ねた顔をされてしまった。

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