第66話

「おい、工藤、よく見てろ、お前の女を犯すところを」


高山は私の股を大きく開いて、舐めはじめた。


「お願い、助けて」


「工藤、もう濡れてきたぜ、これなら一気に入るな」


工藤さんは、縛られたまま、立ち上がり、高山に体当たりした。


その時、ロープが緩み、足が自由になった。


高山に蹴りをくらわし、手のロープも解けて、周りの男達を次々に押し倒した。


そこに祐志さんが現れた。


「まゆ、大丈夫か、逃げよう」


祐志さんは工藤さんから連絡を受けて、助けに来てくれたのだ。


その瞬間、高山がナイフを手に、工藤さんの脇に突き刺した。


「いや、工藤さん」


「まゆ、早く外科医と逃げろ」


高山は何回も工藤さんを滅多刺しにした。


「工藤さんが死んじゃう」


「まゆ、工藤がまゆを連れて逃げるんだと言っていた、言うとおりにするぞ」


私の目の前で、工藤さんは血だらけになり、虫の息だった。


「工藤さん、いや、、工藤さんが死んじゃう」


そこに警察が駆けつけて、高山は殺人未遂の現行犯逮捕となった。


工藤さんは救急車で運ばれた。


私も祐志さんと一緒に救急車で運ばれた。

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